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不思議コメディーと東京の風景

おもいっきり探偵団 覇悪怒組 第9話『宿敵!辛切警部現わる』 ACT2

トレンチコートの怪しい男に尾行されていると気づいたヤスコは走り、逃げる。

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いずれも板橋区徳丸5丁目と3丁目の路地。前谷津川緑道のそば。
2カット目の映像は隣接する建物の2階からの撮影で再現が不可能なので、アングルの異なる同地点の画像3点を掲載した。
最後の映像では画面手前に重機が映っているが、これが非常に効果的。次のシーンへのつながりが非常にスムーズになっている。この1カットのために重機を用意したとは考えにくく、恐らく現地で作業中だったものを小道具風に利用したのだろう。

ヤスコは重機置き場に隠れるが、男に発見されてしまう。
その男、実は警視庁捜査二課の自称“名刑事と誉れ高い”辛切警部(演・三角八朗)だった。

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板橋区三園2丁目から和光市白子4丁目にまたがる地区にかつて存在した重機置き場。住宅地図では年度によって表記がまちまちなのだが、平和機工(株)と笹目重機工業(株)の所有地だったようである。
最初の映像はカメラが高い位置にあることから、ロケバス等の屋根の上か、あるいは県道88号線を挟んだホンダHISCO関東城北工場(当時)から撮ったのかもしれない。
2カット目は、敷地内の施設の屋根の上で撮影されたと推測される。3カット目で辛切警部が立っているのがそれ。比較画像は施設があった位置よりも少し東寄りから撮っている。
参考用に、現在の周辺地域を捉えた画像2点も掲載しておく。白子川を挟んで左側の住宅街が重機置き場だった場所。右は東都城北タクシー(株)三園営業所(当時は東都自動車交通・西高島平営業所)。映像の右奥に見える三角形の屋根の施設は、東京都水道局三園浄水場。現在も同様の施設が同じ位置に存在するが、屋根は取り替えられたか、あるいは建物自体が建て替えられたと思われる。
最後の映像の後方には、白子川の護岸と前述の東都城北タクシーの車庫が映っている。比較画像は若干広めの画角にしてみた。

この重機置き場は「覇悪怒組」以降、アクションシーンを中心にたびたび使用される。中でも印象的なのは、「うたう!大龍宮城」第26話のクライマックスとエンディングではないだろうか。
なお、この一帯は不思議コメディーシリーズ終了後まもなく宅地化が始まり、1990年代の後半にはマンションや住宅が建ち並ぶ区画となって現在に至っている。

辛切警部はヤスコにあんみつをごちそうし、魔天郎に関する情報を得ようとする。
青山の宝石強盗は魔天郎の仕業だと主張する辛切警部にヤスコは憤慨し、「魔天郎の犯罪は芸術で、魔天郎は犯罪の美学を追求している」と言い放って席を立つ。

H09-09.jpg H09-09N1.jpgH09-09N2.jpgH09-09鶴喜2009-01
あんみつ屋として使われたのは練馬区東大泉2丁目にあった鶴喜。東映東京撮影所からは至近距離で、「どきんちょ!ネムリン」「勝手に!カミタマン」でも甘味処として出てくる。当時の住宅地図では、“そば鶴喜”または“そば処鶴喜”と表記されている。
ここはかなり以前に閉店したようで、その後は会計事務所として利用されていた。2014年には建物も取り壊され、現在は周辺一帯の工事に伴いご覧のような状態。参考までにストリートビューの2009年の画像も掲載しておく。

ヤスコは「ハード組の手で犯人を捕まえよう」と提案するが、ヒロシたちの賛同は得られない。怒ったヤスコはひとり帰宅する。
自宅に戻ったヤスコは、盗まれた宝石が通学カバンの中に入っているのに気づき驚く。さらに部屋のクローゼットには、昨日の夕方出会ったトレンチコートにサングラスの男が潜んでいた。
この男こそが強盗犯で、ヤスコとぶつかった時にカバンに素早く宝石を入れて逃走した。そして、奪い返すためにやって来たのだった。

ヤスコは宝石の袋を手に取ると家を飛び出した。強盗犯はヤスコを追う。

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新宿区西落合3丁目。川崎ミシン商会とマンション・ルーク哲学堂の間にある細い路地。
「覇悪怒組」当時、ルーク哲学堂の場所には哲学堂フードセンターがあった。映像に映っている魚屋の木箱は、その店舗のものと思われる。左側に現存する建物の壁面の欠落部分が、30数年前と現在とでピタリと一致している点にもご注目いただきたい。

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続くカットはどちらも中野区江古田1丁目での撮影。前述の西落合3丁目から歩いて3~4分の場所。
最初の井戸ポンプは、当時あった木が伐採され電柱も施設されているため、映像と画像の角度は若干異なる。この敷地の隅には井戸の痕跡が確認できる。ちなみに第35話『水飲み男』でサトルたちが調べる井戸ポンプがあったのは、ここから数メートル先の位置。
強盗犯を阻むフェンスは東京都水道局野方寮1号棟のもの。ヤスコはその敷地内に入った、という位置関係になる。敷地内には立ち入れないので、画像は現在あるフェンスの前から撮影している。
男の背後の建物は蓮華寺。直前に挿入される白い壁と足が映る短いカットは、蓮華寺前の道で撮られたと推測される。画像中央の下にある蓮華寺の門の前に立てば、 第1話のサブタイトルカット が撮影できる。

この2カットの場所は ・3・{はにゅロケ さんにご教示いただきました。改めまして、お礼申し上げます。ありがとうございました。

なんとか逃げ切ったヤスコだったが、そこに辛切警部が現われる。
宝石の袋に気づいた辛切警部はヤスコが犯人だと断定し、逮捕しようとする。だがその時、魔天郎が出現した。事件の黒幕は魔天郎と睨んでいた辛切警部は、逮捕しようと躍起になる。

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練馬区大泉町1丁目、八坂神社に隣接する中里の富士塚。3カット目の対比画像は木々の様子がわかるよう、少し広めの画角にしてある。
不思議コメディーシリーズでは何度か出てくる場所で、特に「バッテンロボ丸」の“バズカンが時報を鳴らす山”としての使用が印象深い。頂上まで歩いてみると案外足場が狭くて悪く、あのスーツを着て(あるいは担いで)よく登ったものだと感心させられる。

この項、ACT3につづく。
(文中敬称略。撮影:2018年9月&10月&11月&12月)

「おもいっきり探偵団 覇悪怒組」ロケ地は、 ロケ地まち案内 主宰のモリリンさんと共同で検証・特定作業を行なっています。改めまして、お礼申し上げます。

おもいっきり探偵団 覇悪怒組 第9話『宿敵!辛切警部現わる』 ACT1

「おもいっきり探偵団 覇悪怒組」第9話『宿敵!辛切警部現わる』(脚本:浦沢義雄 監督:坂本太郎)は、1987年3月8日に放映された。名バイプレイヤーの故・三角八朗演じる準レギュラー、辛切警部の初登場回である。

ある日の放課後、ヤスコ(演・上野めぐみ)は落合先生(演・秋野太作)とともに公園を訪れる。落合先生の品のない行為に幻滅したヤスコは、魔天郎(演・春田純一)との公園デートを夢想する。

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日比谷公園。上の映像は第一花壇の北側で撮影されている。花屋は公園内にある日比谷花壇で、店舗は建て替えられ、売り場の位置も変わっている。日比谷花壇の後方に見えるのは帝国ホテル。

落合先生は「チューリップの花が食べられることを教える」と言うと、花屋のチューリップにマヨネーズをかけて食べ始めるが……激怒した店員(演・山本緑)に頭から水を浴びせられ、あわてて逃げる。

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日比谷花壇から公園の日比谷門前での撮影。現在の日比谷花壇の全景の画像を掲載した。このシーンにおける秋野太作の芝居、特に表情は絶品。

帰り道。ヤスコはいきなり道に飛び出してきた男(演・中屋敷鉄也)に突き飛ばされ、倒れる。
トレンチコートにサングラスのその男は、謝りもせず走り去る。その直後、近くにパトカーが停車し、警官たちが出てきた。

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新宿区三栄町にある三栄公園の前。画像1枚目と2枚目は周囲の様子もわかるよう、若干広めの画角にしてみた。この一帯は電線が地下に埋設されたため、「覇悪怒組」撮影当時と比べるとずいぶんすっきりした印象がある。
なお、ここは不思議コメディーシリーズのロケ地としては非常に珍しい場所。使用されたのは、恐らくこの回一度だけ。三栄公園の案内板が映像に映るため場所の特定は容易なのだが、なぜここが選ばれたのかがわからない。俳優のスケジュールか、あるいは車両(パトカー)の関係ではないかと思われるが、今のところ理由は不明。

ヤスコは竹林寺にあるハード組の秘密基地へと急ぐ。

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竹林寺は和光市白子2丁目の地福寺。秘密基地の入口前にある延命地蔵は今も健在。

秘密基地では、テレビのニュースが「青山の宝石店で強盗事件があった」と告げていた。犯人の人相や行方はまだわかっていないという。

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ニュース映像。「青山の高級宝石店」があったのは港区北青山1丁目、青山一番街。
宝石店はエンディングでクレジットされる“プリンセスパール”と推測しているが、具体的な場所は未特定。当時、青山一番街とその周辺に同店の店舗は見当たらず、筆者が掴んでいるプリンセスパールの所在地も別の場所。ただし、その場所は恐らく店舗ではなく事務所等だったと思われる。このカットは引き続き調査したい。

翌日の放課後。ヤスコは純子先生(演・丹保みのり=原田采知)と帰宅しながら、前日の宝石事件について話す。ヤスコは「魔天郎にしては乱暴すぎる」と指摘し、純子先生は「魔天郎様は犯罪の美学を追求している」と語る。

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通学路はおなじみの前谷津川緑道。板橋区徳丸6丁目。
最初の映像、ヤスコと純子先生が歩いているのは画像1枚目の中央付近。ふたりの後方に映っている建物は、画像2枚目でわかるように大半が現存している。

純子先生と別れてひとりになったヤスコの背後に、トレンチコートの男が現われる。男はヤスコを尾行し、ヤスコも男に気づいた。

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これも板橋区徳丸6丁目、前谷津川緑道付近。
映像では、純子先生と別れたヤスコはボックスカルバートの中へ入っていき、その背後に男が現われ尾行する……という流れだが、実際にヤスコが歩いているのはボックスカルバートの手前で右折した先。つまり、ヤスコは別れたはずの純子先生の後を追っている、という位置関係になる。

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日比谷公園。映像の撮影位置はすべて特定できたのですが、画像の撮影にとにかく手間取りました。
訪れた時間帯が完全に逆光のタイミングだったり、翌日のイベント準備の車両に視界をふさがれたり、整備の都合で入りたい通路が立ち入り禁止だったり、対比写真はベンチで眠っている方(の足)で画像の大半が占められてしまったり、30分を予定していた撮影時間が電車の遅れで半分になったり……と、アクシデントや困難続きの鬼門のような場所。実は今回の撮影のために四度足を運んでいます。にもかかわらず、ご覧のように掲載画像は不完全なものばかり(と、言い訳)。
ここは「じゃあまん探偵団 魔隣組」の取材・検証時に、もう一度きちんと撮影したいと考えています。

この項、ACT2につづく。
(文中敬称略。撮影:2017年5月&2018年10月&11月&12月)

「おもいっきり探偵団 覇悪怒組」のロケ地は、 ロケ地まち案内 主宰のモリリンさんと共同で検証・特定作業を行なっています。改めまして、お礼申し上げます。

おもいっきり探偵団 覇悪怒組 第2話『ぼくらの秘密基地』 ACT3

竹林寺の地下に秘密基地を作るため、ヒロシたちは行動を開始する。

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店のフォークやスプーンを持ち出すサトル。練馬区役所裏にあったレストラン蔵の店内。

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ススムはファミコンを持参する。板橋区内、ススムの家として使用されているロケセットの前の道。

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ヒロシとタケオは粗大ごみ置き場から、まだ使えそうな電気製品をいただいていく。
中野区上高田4丁目、妙正寺川沿いの一角。上の映像で遠景に見えているのは水車橋。また、粗大ごみ置き場に接するフェンスの右側にあるのは、かつて存在した上高田四丁目公園。下の映像、ヒロシの後方に見える建物は五階建ての旧都営上高田アパート。この一帯は後に区画整理が行なわれ、公園はなくなって上高田アパートも取り壊された。跡地はひとつの区画とされ、下の画像に写っている都営上高田四丁目アパート3号棟が建てられた。
なお、「忍者キャプター」第17話でも、ほぼ同じ場所がロケ地として使用されている。その映像が、この地の特定の手がかりとなった。「キャプター」第17話は モリリンさんのブログ で詳しく取り上げられているので、併せてご参照いただきたい。

秘密基地は完成し、5人(+シンスケ)のチーム名も“おもいっきり探偵団ハード組”と決まった。ヒロシたちは意気揚々と竹林寺の石段を駆け降りる。だがそこへ、魔天郎が現われた。魔天郎はヒロシにパソコン(キーボード)を返して走り去る。ハード組は自転車で追跡する。

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板橋区徳丸3丁目、板橋区立昆虫公園の隣にある階段。つい最近改修工事が行なわれ、手すりも取り替えられた。
改修前の画像は2017年5月、改修後は2018年3月に撮影したもの。

魔天郎を追いつめるハード組。しかし、魔天郎は気球に飛び乗ると、悠然と去っていくのだった……。

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板橋区高島平9丁目。都営三田線西台駅の北側で、 「ロボット8ちゃん」第1話 でも使用された場所。
この画像はマンホールを写して雰囲気を合わせただけで、映像の撮影位置とは合致していない。雰囲気のみ味わっていただければ。

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下の映像、右側のマンションはハイラーク高島平。ここも「8ちゃん」第1話に映っている。

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ラストカットに映る二棟の建物は、都営西台アパート7号棟と8号棟。
ハード組の俯瞰とラストカットは、数年前までこの場所にあった東京都交通局志村寮4号棟の屋上、または側面の階段から撮影されたと思われる。志村寮4号棟の取り壊し直前の貴重な画像が、 モリリンさんのブログ で紹介されているので、ぜひご覧いただきたい。
映像をよく見ると、ハード組が停止した位置と魔天郎を見送る位置が変わっているとわかる。また、空を見上げたハード組の目線の先にアパートは存在しない。映像のマジック、編集の妙を堪能できるシーンである。

「8ちゃん」第2話と第3話、「覇悪怒組」第1話と第2話を手がけ、不思議コメディーシリーズの全作品を演出したただひとりの監督、佐伯孚治氏は本年1月に逝去されました。謹んで哀悼の意を表します。
(撮影:2017年5月&2018年3月)

「おもいっきり探偵団 覇悪怒組」のロケ地は、 ロケ地まち案内 主宰のモリリンさんと共同で検証・特定作業を行なっています。本項の執筆に際しては、モリリンさんのブログ記事に依るところが大きく、他にも多大なお力添えをいただきました。改めまして、お礼申し上げます。

おもいっきり探偵団 覇悪怒組 第2話『ぼくらの秘密基地』 ACT2

登校中のヒロシたちは、純子先生に花束を贈って愛の告白をする落合先生(演・秋野太作)を見かける。しかし、純子先生は魔天郎に一目惚れしていて、あっさりフラれてしまう。

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いつもの通学路である前谷津川緑道。こちらは第1話とは反対側、板橋区徳丸6丁目。

放課後、ヒロシたちはカバンを各自の自宅に置くと、竹林寺の境内に向かう。
自転車で出かけるヤスコを弟のシンスケ(演・山本亮)が目撃し、不審に感じる。

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サトル(演・中島義実)の自宅、レストラン・ボンボンは練馬区豊玉北6丁目にあったレストラン蔵。

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タケオ(演・石井孝明)が自転車で渡る橋。三秒弱の短いカットで判別は難しいが、護岸の形状や川底の露出状態と川の水量、背後に見えるコンクリートフェンスなどから、中野区江古田1丁目の江古田大橋ではないかと思われる。ただし、車道にあるはずの停止線が映像では見えないため、絶対とは言い切れない。暫定でこの場所としておきたい。
画像は新青梅街道を挟んだ江古田公園から撮影したもの。この橋で正しければ、映像もこの位置から撮られたのではないだろうか?

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ヤスコが自転車で走るのは、中野区上高田5丁目にある坂。 第1話 でヤスコが登校時に駆け降りてきた階段の反対側に当たる。
中CMの直前、映像はズームアップしてシンスケを捉えるが、画像は周辺の様子がわかるよう広めの画角にしてみた。

竹林寺。サトルの指笛で集結するヒロシたち。そこにシンスケも現われて、「僕もまぜて」とせがむ。

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再び地福寺。新しい墓石の設置等により、映像と同じように撮るのは案外難しい。

ヒロシはシンスケを帰そうと説得するが、シンスケは反抗し「パパとママに言いつけてやる」と言って逃げる。ヒロシたちはシンスケを追う。

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ふたつ目の映像、遠景に映っている高架は東武東上線。

シンスケは境内を逃げ回り、本堂の床下に潜り込む。ヒロシたちが追いつめた時、足元の地面が突然陥没し、一同はそろって地中へと落ちてしまう。そこには戦時中に使われていた防空壕の跡があった。

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本堂の建て替えにより、境内が縮小されているのがわかる。

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【シナリオと映像の差異について】
決定稿では、竹林寺で座禅を組んだ後にヒロシたちの会話のシーンがある。ヤスコはここでも「魔天郎は夢だ」と繰り返し、ヒロシと対立したまま別れる。そして翌朝、今度はヤスコが魔天郎に遭遇する。登校シーンにおけるヒロシのヤスコへの台詞「夢でも見たんじゃないの」は、この流れを受けると、より皮肉が効いているとわかる。
この回の前半パートは、映像では“ヤスコが魔天郎の存在を信じるようになっていく”という視点、すなわちヤスコの主観で撮られている。集団劇、グループ物の第2話としては間違ってないが、その描写は後半パートには継続されず、統一性にやや欠ける。一方、シナリオには“ヒロシがベッドで魔天郎のことを呟く”というシーンもあり、主人公視点の描写が全編において貫かれている(主人公の主観でストーリーを進行させるのはシナリオの基本なので、こうなるのが自然)。
今回掲載した“自転車で出かけるヤスコをシンスケが目撃する”という描写は、シナリオにはない。また、ラストシーンも、“魔天郎は竹林寺の石段の前で空へ飛び去っていく”という形で終わっている。この2シーンは、シナリオを正しく解釈した上で、映像として盛り上がるよう改変されている。
なお、竹林寺の地下での鉄兜と防空壕をめぐるやりとりは、シナリオには一切記述されていない。現場判断(恐らく監督の意図)で追加されたと思われる。

【付記】
本文でも触れましたが、“タケオが自転車で走り抜ける橋”は、まだ特定できていません。地元の図書館へ通って資料に当たり、かなりの時間をかけて調べましたが、確証は得られませんでした。この橋について何か情報をお持ちの方は、コメント欄等でご一報いただければ幸いです。

この項、ACT3につづく。
(文中敬称略。撮影:2017年5月&2018年3月)

「おもいっきり探偵団 覇悪怒組」のロケ地は、 ロケ地まち案内 主宰のモリリンさんと共同で検証・特定作業を行なっています。本項では、“タケオの橋”の検証に際し、さまざまな角度からの意見をいただきました。改めまして、お礼申し上げます。

おもいっきり探偵団 覇悪怒組 第2話『ぼくらの秘密基地』 ACT1

1987年1月18日放送の第2話『ぼくらの秘密基地』(脚本:江連卓 監督:佐伯孚治)は、前話の回想から始まる。

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重厚な“魔天郎のテーマ”が流れる中、ヒロシ(演・渡辺博貴)たちは自転車で坂道を走る。中野区江古田1丁目にある通り。野方配水塔のすぐ横で、ヒロシたちの進行方向に次のシーンの交差点がある。「覇悪怒組」撮影当時は商店や銭湯が連なっていたが、現在はマンションなどが建ち、落ち着いた住宅街となっている。

「魔天郎が現われた」と、ヤスコ(演・上野めぐみ)に話すヒロシたち。だが、ヤスコはまるで信じない。それどころか「気合を入れる必要がある」と、ヒロシたちを引っ張っていく。

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映像からもわかるように野方配水塔のすぐそば。画像の一枚目と四枚目、ヒロシたちとヤスコが会話を交わした駐車場にはアパートが建ち、配水塔がほとんど見えなくなっている。四枚目の画像は映像のカメラ位置とは若干異なるが、配水塔が見えるよう撮ってみた。なお、この二枚には加工を施してある。
二枚目の画像に写っているローソンは、近年オープンした新宿西落合三丁目店。映像とほぼ同じ2009年の情景が、ストリートビューで閲覧できる。
三枚目の画像は中野通りとの交差点で、ここが中野区と新宿区の区境に当たる。

ヒロシたちは竹林寺で座禅を組む。

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和光市白子2丁目の地福寺。映像に映っているのは建て替え前の本堂。上の画像は2018年3月、下は2017年5月に撮影したもの。

その夜、ある宝石店に魔天郎(演・春田純一)が現われる。ロケセットのこの店舗は未解明。

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翌朝。ヤスコと純子先生(演・丹保みのり=原田采知)は早朝のジョギングに出かける。

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ふたりが合流するのは、竹早小として使用されている小学校の校門前。画像との対比がわかりやすくなるよう、映像は補正し明度を少し上げている。

走っていたヤスコと純子先生は、不思議な気配を感じて立ち止まり、振り返る。
UFOを思わせる光が新宿の方向から飛来し、魔天郎の乗るオープンカーとなった。魔天郎は白いスーツの美しい青年に姿を変え、赤と白の無数の薔薇の花を投げる。夢のようなその光景に魅了されるふたり。ヤスコが掴んだ薔薇は燃え上がり、消えてしまう。

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幻想的かつ神秘的で、このエピソードの白眉とも言える名シーン。撮影場所は渋谷区西原1丁目。鉄柵の向こうに見えるのは渋谷区スポーツセンター。筆者が現地に赴いたのは2017年11月で、映像はその31年前のほぼ同じ季節に撮影されたと思われる。
このシーンでは、首を露出させた珍しい魔天郎が見られる。春田純一が素顔で出演していることから、ここで魔天郎を演じたのは恐らく同氏ではないだろう。

前夜の宝石盗難事件を知り、「俺たちは本物の魔天郎に会ったんだ」と確信するヒロシたち。駆けつけたヤスコも、早朝の不思議な体験を嬉しそうに話す。

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ススム(演・雨笠利幸)の家の前にメンバーが集まり登校する、というシーン。撮影場所は板橋区内。

魔天郎の挑戦を受けて、ヒロシたち五人は戦うことを決意する。

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中板橋商店街の中板橋中通り。第1話でヒロシたち四人が登校する場所 と同一の地点。一行が立ち止まるのは、中央市場(現・中央市場まるさと)の前。「覇悪怒組」全50話中、この商店街がロケ地として使われたのは第1話とこの第2話のみである。映像ではヒロシたちのすぐ後方に電車(東武東上線)が見えるが、実際には線路まで150メートルくらいの距離がある。

【付記】
ヤスコと純子先生が早朝の街で魔天郎に遭遇するシーンには、見どころが多い。
若干わかりづらいが、魔天郎のオープンカーの後方には、京王プラザホテルや新宿NSビルなど西新宿の高層ビル群が映っている。続く登校シーンの「新宿の方向から」というヤスコの台詞を、忠実に映像化しているのだ。
(2018.5.6追記。シナリオには「遥か彼方に副都心新宿の超高層ビル群が幻のようにそびえている」というト書きがある)
また、この場所(渋谷区西原1丁目)は新宿副都心から約1.5㎞の位置で、西新宿や北新宿に接する中野区エリアとはほぼ等距離。方角は異なるものの、副都心近隣に住む中野区民が日常目にする高層ビル群は、まさにあのサイズなのである。意図的かどうかはわからないが、ここをロケ地に選択したことで舞台の距離感のリアリティーが高まり、作品の質の向上にもつながっている。
さらに、このシーンをじっくり見ると、ヤスコと純子先生の立ち位置が細かく移動しているのがわかる。ふたりの背景はカットごとに変わり、目線とオープンカーの動きも厳密には合致していない。にもかかわらず、不自然さはまったく感じられない。立ち位置を変えながら渋谷区スポーツセンターと道路沿いの白い壁をうまく利用し、“光る薔薇の乱舞”を巧みに描写している。映像の妙・編集の妙を堪能できる素晴らしいシーンに仕上がっている。

この項、ACT2につづく。
(文中敬称略。撮影:2017年5月&11月&2018年3月)

「おもいっきり探偵団 覇悪怒組」のロケ地は、 ロケ地まち案内 主宰のモリリンさんと共同で検証・特定作業を行なっています。本項では、ヤスコと純子先生が魔天郎に遭遇するシーンの特定に際し、大変貴重な意見をいただきました。改めまして、お礼申し上げます。