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不思議コメディーと東京の風景

おもいっきり探偵団 覇悪怒組 第2話『ぼくらの秘密基地』 ACT3

竹林寺の地下に秘密基地を作るため、ヒロシたちは行動を開始する。

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店のフォークやスプーンを持ち出すサトル。練馬区役所裏にあったレストラン蔵の店内。

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ススムはファミコンを持参する。板橋区内、ススムの家として使用されているロケセットの前の道。

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ヒロシとタケオは粗大ごみ置き場から、まだ使えそうな電気製品をいただいていく。
中野区上高田4丁目、妙正寺川沿いの一角。上の映像で遠景に見えているのは水車橋。また、粗大ごみ置き場に接するフェンスの右側にあるのは、かつて存在した上高田四丁目公園。下の映像、ヒロシの後方に見える建物は五階建ての旧都営上高田アパート。この一帯は後に区画整理が行なわれ、公園はなくなって上高田アパートも取り壊された。跡地はひとつの区画とされ、下の画像に写っている都営上高田四丁目アパート3号棟が建てられた。
なお、「忍者キャプター」第17話でも、ほぼ同じ場所がロケ地として使用されている。その映像が、この地の特定の手がかりとなった。「キャプター」第17話は モリリンさんのブログ で詳しく取り上げられているので、併せてご参照いただきたい。

秘密基地は完成し、5人(+シンスケ)のチーム名も“おもいっきり探偵団ハード組”と決まった。ヒロシたちは意気揚々と竹林寺の石段を駆け降りる。だがそこへ、魔天郎が現われた。魔天郎はヒロシにパソコン(キーボード)を返して走り去る。ハード組は自転車で追跡する。

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板橋区徳丸3丁目、板橋区立昆虫公園の隣にある階段。つい最近改修工事が行なわれ、手すりも取り替えられた。
改修前の画像は2017年5月、改修後は2018年3月に撮影したもの。

魔天郎を追いつめるハード組。しかし、魔天郎は気球に飛び乗ると、悠然と去っていくのだった……。

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板橋区高島平9丁目。都営三田線西台駅の北側で、 「ロボット8ちゃん」第1話 でも使用された場所。
この画像はマンホールを写して雰囲気を合わせただけで、映像の撮影位置とは合致していない。雰囲気のみ味わっていただければ。

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下の映像、右側のマンションはハイラーク高島平。ここも「8ちゃん」第1話に映っている。

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ラストカットに映る二棟の建物は、都営西台アパート7号棟と8号棟。
ハード組の俯瞰とラストカットは、数年前までこの場所にあった東京都交通局志村寮4号棟の屋上、または側面の階段から撮影されたと思われる。志村寮4号棟の取り壊し直前の貴重な画像が、 モリリンさんのブログ で紹介されているので、ぜひご覧いただきたい。
映像をよく見ると、ハード組が停止した位置と魔天郎を見送る位置が変わっているとわかる。また、空を見上げたハード組の目線の先にアパートは存在しない。映像のマジック、編集の妙を堪能できるシーンである。

「8ちゃん」第2話と第3話、「覇悪怒組」第1話と第2話を手がけ、不思議コメディーシリーズの全作品を演出したただひとりの監督、佐伯孚治氏は本年1月に逝去されました。謹んで哀悼の意を表します。
(撮影:2017年5月&2018年3月)

「おもいっきり探偵団 覇悪怒組」のロケ地は、 ロケ地まち案内 主宰のモリリンさんと共同で検証・特定作業を行なっています。本項の執筆に際しては、モリリンさんのブログ記事に依るところが大きく、他にも多大なお力添えをいただきました。改めまして、お礼申し上げます。

おもいっきり探偵団 覇悪怒組 第2話『ぼくらの秘密基地』 ACT2

登校中のヒロシたちは、純子先生に花束を贈って愛の告白をする落合先生(演・秋野太作)を見かける。しかし、純子先生は魔天郎に一目惚れしていて、あっさりフラれてしまう。

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いつもの通学路である前谷津川緑道。こちらは第1話とは反対側、板橋区徳丸6丁目。

放課後、ヒロシたちはカバンを各自の自宅に置くと、竹林寺の境内に向かう。
自転車で出かけるヤスコを弟のシンスケ(演・山本亮)が目撃し、不審に感じる。

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サトル(演・中島義実)の自宅、レストラン・ボンボンは練馬区豊玉北6丁目にあったレストラン蔵。

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タケオ(演・石井孝明)が自転車で渡る橋。三秒弱の短いカットで判別は難しいが、護岸の形状や川底の露出状態と川の水量、背後に見えるコンクリートフェンスなどから、中野区江古田1丁目の江古田大橋ではないかと思われる。ただし、車道にあるはずの停止線が映像では見えないため、絶対とは言い切れない。暫定でこの場所としておきたい。
画像は新青梅街道を挟んだ江古田公園から撮影したもの。この橋で正しければ、映像もこの位置から撮られたのではないだろうか?

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ヤスコが自転車で走るのは、中野区上高田5丁目にある坂。 第1話 でヤスコが登校時に駆け降りてきた階段の反対側に当たる。
中CMの直前、映像はズームアップしてシンスケを捉えるが、画像は周辺の様子がわかるよう広めの画角にしてみた。

竹林寺。サトルの指笛で集結するヒロシたち。そこにシンスケも現われて、「僕もまぜて」とせがむ。

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再び地福寺。新しい墓石の設置等により、映像と同じように撮るのは案外難しい。

ヒロシはシンスケを帰そうと説得するが、シンスケは反抗し「パパとママに言いつけてやる」と言って逃げる。ヒロシたちはシンスケを追う。

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ふたつ目の映像、遠景に映っている高架は東武東上線。

シンスケは境内を逃げ回り、本堂の床下に潜り込む。ヒロシたちが追いつめた時、足元の地面が突然陥没し、一同はそろって地中へと落ちてしまう。そこには戦時中に使われていた防空壕の跡があった。

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本堂の建て替えにより、境内が縮小されているのがわかる。

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【シナリオと映像の差異について】
決定稿では、竹林寺で座禅を組んだ後にヒロシたちの会話のシーンがある。ヤスコはここでも「魔天郎は夢だ」と繰り返し、ヒロシと対立したまま別れる。そして翌朝、今度はヤスコが魔天郎に遭遇する。登校シーンにおけるヒロシのヤスコへの台詞「夢でも見たんじゃないの」は、この流れを受けると、より皮肉が効いているとわかる。
この回の前半パートは、映像では“ヤスコが魔天郎の存在を信じるようになっていく”という視点、すなわちヤスコの主観で撮られている。集団劇、グループ物の第2話としては間違ってないが、その描写は後半パートには継続されず、統一性にやや欠ける。一方、シナリオには“ヒロシがベッドで魔天郎のことを呟く”というシーンもあり、主人公視点の描写が全編において貫かれている(主人公の主観でストーリーを進行させるのはシナリオの基本なので、こうなるのが自然)。
今回掲載した“自転車で出かけるヤスコをシンスケが目撃する”という描写は、シナリオにはない。また、ラストシーンも、“魔天郎は竹林寺の石段の前で空へ飛び去っていく”という形で終わっている。この2シーンは、シナリオを正しく解釈した上で、映像として盛り上がるよう改変されている。
なお、竹林寺の地下での鉄兜と防空壕をめぐるやりとりは、シナリオには一切記述されていない。現場判断(恐らく監督の意図)で追加されたと思われる。

【付記】
本文でも触れましたが、“タケオが自転車で走り抜ける橋”は、まだ特定できていません。地元の図書館へ通って資料に当たり、かなりの時間をかけて調べましたが、確証は得られませんでした。この橋について何か情報をお持ちの方は、コメント欄等でご一報いただければ幸いです。

この項、ACT3につづく。
(文中敬称略。撮影:2017年5月&2018年3月)

「おもいっきり探偵団 覇悪怒組」のロケ地は、 ロケ地まち案内 主宰のモリリンさんと共同で検証・特定作業を行なっています。本項では、“タケオの橋”の検証に際し、さまざまな角度からの意見をいただきました。改めまして、お礼申し上げます。

おもいっきり探偵団 覇悪怒組 第2話『ぼくらの秘密基地』 ACT1

1987年1月18日放送の第2話『ぼくらの秘密基地』(脚本:江連卓 監督:佐伯孚治)は、前話の回想から始まる。

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重厚な“魔天郎のテーマ”が流れる中、ヒロシ(演・渡辺博貴)たちは自転車で坂道を走る。中野区江古田1丁目にある通り。野方配水塔のすぐ横で、ヒロシたちの進行方向に次のシーンの交差点がある。「覇悪怒組」撮影当時は商店や銭湯が連なっていたが、現在はマンションなどが建ち、落ち着いた住宅街となっている。

「魔天郎が現われた」と、ヤスコ(演・上野めぐみ)に話すヒロシたち。だが、ヤスコはまるで信じない。それどころか「気合を入れる必要がある」と、ヒロシたちを引っ張っていく。

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映像からもわかるように野方配水塔のすぐそば。画像の一枚目と四枚目、ヒロシたちとヤスコが会話を交わした駐車場にはアパートが建ち、配水塔がほとんど見えなくなっている。四枚目の画像は映像のカメラ位置とは若干異なるが、配水塔が見えるよう撮ってみた。なお、この二枚には加工を施してある。
二枚目の画像に写っているローソンは、近年オープンした新宿西落合三丁目店。映像とほぼ同じ2009年の情景が、ストリートビューで閲覧できる。
三枚目の画像は中野通りとの交差点で、ここが中野区と新宿区の区境に当たる。

ヒロシたちは竹林寺で座禅を組む。

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和光市白子2丁目の地福寺。映像に映っているのは建て替え前の本堂。上の画像は2018年3月、下は2017年5月に撮影したもの。

その夜、ある宝石店に魔天郎(演・春田純一)が現われる。ロケセットのこの店舗は未解明。

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翌朝。ヤスコと純子先生(演・丹保みのり=原田采知)は早朝のジョギングに出かける。

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ふたりが合流するのは、竹早小として使用されている小学校の校門前。画像との対比がわかりやすくなるよう、映像は補正し明度を少し上げている。

走っていたヤスコと純子先生は、不思議な気配を感じて立ち止まり、振り返る。
UFOを思わせる光が新宿の方向から飛来し、魔天郎の乗るオープンカーとなった。魔天郎は白いスーツの美しい青年に姿を変え、赤と白の無数の薔薇の花を投げる。夢のようなその光景に魅了されるふたり。ヤスコが掴んだ薔薇は燃え上がり、消えてしまう。

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幻想的かつ神秘的で、このエピソードの白眉とも言える名シーン。撮影場所は渋谷区西原1丁目。鉄柵の向こうに見えるのは渋谷区スポーツセンター。筆者が現地に赴いたのは2017年11月で、映像はその31年前のほぼ同じ季節に撮影されたと思われる。
このシーンでは、首を露出させた珍しい魔天郎が見られる。春田純一が素顔で出演していることから、ここで魔天郎を演じたのは恐らく同氏ではないだろう。

前夜の宝石盗難事件を知り、「俺たちは本物の魔天郎に会ったんだ」と確信するヒロシたち。駆けつけたヤスコも、早朝の不思議な体験を嬉しそうに話す。

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ススム(演・雨笠利幸)の家の前にメンバーが集まり登校する、というシーン。撮影場所は板橋区内。

魔天郎の挑戦を受けて、ヒロシたち五人は戦うことを決意する。

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中板橋商店街の中板橋中通り。第1話でヒロシたち四人が登校する場所 と同一の地点。一行が立ち止まるのは、中央市場(現・中央市場まるさと)の前。「覇悪怒組」全50話中、この商店街がロケ地として使われたのは第1話とこの第2話のみである。映像ではヒロシたちのすぐ後方に電車(東武東上線)が見えるが、実際には線路まで150メートルくらいの距離がある。

【付記】
ヤスコと純子先生が早朝の街で魔天郎に遭遇するシーンには、見どころが多い。
若干わかりづらいが、魔天郎のオープンカーの後方には、京王プラザホテルや新宿NSビルなど西新宿の高層ビル群が映っている。続く登校シーンの「新宿の方向から」というヤスコの台詞を、忠実に映像化しているのだ。
(2018.5.6追記。シナリオには「遥か彼方に副都心新宿の超高層ビル群が幻のようにそびえている」というト書きがある)
また、この場所(渋谷区西原1丁目)は新宿副都心から約1.5㎞の位置で、西新宿や北新宿に接する中野区エリアとはほぼ等距離。方角は異なるものの、副都心近隣に住む中野区民が日常目にする高層ビル群は、まさにあのサイズなのである。意図的かどうかはわからないが、ここをロケ地に選択したことで舞台の距離感のリアリティーが高まり、作品の質の向上にもつながっている。
さらに、このシーンをじっくり見ると、ヤスコと純子先生の立ち位置が細かく移動しているのがわかる。ふたりの背景はカットごとに変わり、目線とオープンカーの動きも厳密には合致していない。にもかかわらず、不自然さはまったく感じられない。立ち位置を変えながら渋谷区スポーツセンターと道路沿いの白い壁をうまく利用し、“光る薔薇の乱舞”を巧みに描写している。映像の妙・編集の妙を堪能できる素晴らしいシーンに仕上がっている。

この項、ACT2につづく。
(文中敬称略。撮影:2017年5月&11月&2018年3月)

「おもいっきり探偵団 覇悪怒組」のロケ地は、 ロケ地まち案内 主宰のモリリンさんと共同で検証・特定作業を行なっています。本項では、ヤスコと純子先生が魔天郎に遭遇するシーンの特定に際し、大変貴重な意見をいただきました。改めまして、お礼申し上げます。

おもいっきり探偵団 覇悪怒組 第1話『怪人魔天郎現わる!』 ACT3

“変態男で誘拐犯”は、何と新学期から新たにヒロシたちの担任となる落合先生だった。

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竹早小学校。ACT2で触れた通り、新宿区内の小学校。映像は敷地内で撮影されている。

ヒロシ、サトル、ススム、タケオは音楽の授業中に純子先生(演・丹保みのり=原田采知)のスカートを覗き、落合先生に怒られる。頭にきたヒロシたちは、「度肝を抜くようなデッカいこと」をやってやろうと考える。

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ヒロシは得意のパソコンでデザインした架空の怪人“魔天郎”を主人公にしたビデオを録り、視聴覚授業で放送しようと企む。
洋漢和尚が住職を務めるお寺、竹林寺は和光市白子2丁目にある地福寺。この回の映像には映らないが、小高い丘の上にあり、前半パートでヒロシたちと洋漢が坂道で合流するのは整合性が取れている。

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視聴覚授業を乗っ取るには、放送部のヤスコの協力が必要だ。ヒロシはヤスコに頼み込むが、ヤスコは拒む。ヤスコの弟のシンスケがヒロシに協力し、ヤスコも渋々力を貸すことに。
ヤスコの自宅は産婦人科という設定。詳細は控える。

ヒロシたちが作った「怪人魔天郎」のビデオは、シンスケがおしっこをするハプニングなどもあり、子どもたちを大爆笑の渦に包み込む。ヒロシの作戦は大成功に終わる。

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ビデオ(といいつつフィルム作品)は、新宿区西落合2丁目の西落合公園とその周辺で撮影されている。
アバンタイトル部分は西落合公園の東側、妙正寺川沿いにあった階段。ススムの扮する魔天郎は、北原橋側から無名橋の方角へ走っている。現在では画像のようにスロープになっている。

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ヒロシのもとに駆けてくるヤスコ。公園の西側、遊具のある一帯。二枚目の画像のブランコと鉄棒は、当時のまま。
ススムがシンスケを抱えて無名橋を走り抜けるカットを挟み、以降の舞台は公園の東側となる。シンスケがおしっこをする階段脇には、現在では高さのあるスロープが設置されている。

ビデオの一件で教頭先生(演・中島葵)はカンカンになり、ヒロシたちはこっぴどく叱られる。

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「退学になったらどうしよう?」と泣くヤスコを、ヒロシが励ます。感極まったヤスコは、「ヒロシ、好きよ!」と思わず叫ぶ。
当人たちにとっては深刻なものの、どこかおかしさを感じさせる下校シーン。板橋区徳丸5丁目の前谷津川緑道、徳石公園側で撮影されている。
このボックスカルバートは、不思議コメディーシリーズではおなじみのロケ地。「覇悪怒組」でも、通学路として全クールで使われている。「TVオバケ てれもんじゃ」や「勝手に!カミタマン」では、近隣地区がロケ地としてたびたび使用されている。

サトルたちを伴って帰宅したヒロシに、ヒロシの母から「教頭先生の怒りは解けた」という落合先生の伝言が届く。喜ぶヒロシたち。
ところが、なぜかヒロシの大事なパソコン(のキーボード)がなくなっていた。訝るヒロシたちの前に、本物の魔天郎(演・春田純一)が現われる。
ヒロシのパソコンを盗んだのは魔天郎だった。「私の挑戦を受けてみたまえ!」と言い残し、魔天郎は月夜に消える。ヒロシたちは茫然と見送るのだった……。

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ラストカットは東映大泉撮影所内と思われる。正確な位置は未解明。

【付記・その1】
「覇悪怒組」全50話において、竹早小は合計八つの学校がロケ地として使われている。そのうち複数回登場するのは二校のみ。この回の小学校と第2クール中盤からの小学校だけである。
本項で取り上げた小学校は第1クールで6回、第2クールで1回の合計7回使用されている。第2クールは1カットのライブフィルムなので、厳密には第1クール6回のみということになる。
番組前半のシンボルである野方配水塔との位置関係や、校内を効果的に利用したエピソード(第6話『透明人間』など)から、この小学校の印象は強い。竹早小といえばここ、と記憶されている方も多いと思う。

【付記・その2】
不思議コメディーシリーズでは、各作品とも毎回のように公園のシーンが盛り込まれている。定番で使われる公園(筆者は“メイン公園”と呼んでいる)は作品ごとに異なり、「覇悪怒組」前半では西落合公園が該当する。ただし、登場回数はそれほど多くはない。
西落合公園の使用状況を監督別にカウントすると、興味深い傾向が見えてくる。第1話を担当した佐伯孚治監督がよく使っている一方で、最多登板の坂本太郎監督回ではまったく出てこない。実は坂本監督回では、第1話のロケ地である野方配水塔近隣での撮影がほとんどなく、佐伯監督回とは好対照をなしている。
佐伯監督は、第3クールをもって「覇悪怒組」のローテーションから離脱する。恐らく次回作「じゃあまん探偵団 魔隣組」の準備のためだろうが、同時に西落合公園の使用も打ち切られる。最終の第4クールでは、この公園はまったく出てこない。その意味で、ここは“佐伯監督の「覇悪怒組」”を象徴するロケ地といえるのではないだろうか。

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西落合公園。改修によってずいぶん雰囲気は変わりましたが、周辺地域には今も昭和の面影が残っています。最後の画像は2018年4月の撮影。更地だった隣接地の工事が始まったようです。

次回は第2話『ぼくらの秘密基地』を取り上げます。
(文中敬称略。撮影:2017年7月、2018年3月&4月)

「おもいっきり探偵団 覇悪怒組」のロケ地は、 ロケ地まち案内 主宰のモリリンさんと共同で検証・特定作業を行っています。改めまして、お礼申し上げます。

おもいっきり探偵団 覇悪怒組 第1話『怪人魔天郎現わる!』 ACT2

ヒロシたちと洋漢和尚は“変態男で誘拐犯”の怪しい人物、落合先生を追跡する。

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中板橋商店街、中板橋中通り。
正確なカメラポジションは判別しづらいが、山中橋寄りではないかと思われる。望遠レンズの圧縮効果により、映像ではかなり遠くの風景まで映っている。

公園に逃げ込んだ落合先生を、ヒロシたちが追いつめる。落合先生は「怪しい者ではない」と訴えるものの、ヤスコに投げ飛ばされ、タケオの飼い犬には噛みつかれと、散々な目に遭って退散する。ヒロシたちと洋漢和尚はハイタッチして喜ぶ。

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ファーストカット でも使われた新宿区西落合2丁目の西落合公園。映像の左を流れるのは妙正寺川。
本項では2017年7月、12月と2018年3月に撮影した画像を掲載する。この画像は2017年7月のもの。

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ACT1でも触れたように、遊具の大半は取り替えられている。なお、映像の左奥に映っているお宅は、昨年秋に取り壊された。上の画像は2017年7月の撮影で取り壊し前。下は同年12月で、更地になっているのがわかる。

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この三枚の画像は2018年3月に撮影したもの。真ん中の映像でわかるように、公園の東側も激変しており、当時の面影はない。三枚目の画像からは、映像の奥に映っている鉄棒とすべり台の現存が確認できる。

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映像右の階段は、妙正寺川にかかる無名橋のもの。落合先生の進行方向には、下流の北原橋がある。
2005年9月の豪雨による妙正寺川の氾濫で、この一帯はかなりの被害を受けた。その後、護岸の改修工事が行なわれ、北原橋と無名橋も架け替えられた。北原橋とその近隣の上高田公園は、第14話『妖怪千年婆あ~』でロケ地として使用されている。

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このシーンのラストカット。2017年7月に撮影した画像を広めの画角で掲載する。

冬休みが終わり、ヒロシたちは元気に登校する。

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ヒロシとサトルが合流するのは新宿区西落合2丁目、葛ヶ谷公園付近。俯瞰の映像に映っているアパートとマンションは現存している。
「覇悪怒組」全50話でこの場所が使われたのは、この回一度だけである。

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タケオの家。建物の建て替えのため、現在では映像のカメラポジションから野方配水塔は望めない。配水塔が見える位置に移動して画像を撮影した。

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商店街ではススムが合流。落合先生の追跡シーンと同じく、中板橋商店街の中板橋中通り。
最初の画像の左側、現在マンションとなっている一画にあったのは、銭湯の昭和湯。四人は商店街を抜けて右折し、石神井川沿いを駆けていく。
石神井川沿いの対比画像は、2017年5月と2018年3月に撮影した二点。季節による差異を見比べていただきたい。

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カットが切り替わり、走ってきたヒロシたちをヤスコが呼び止める。
新宿区と中野区の区境となる妙正寺川沿いで、西落合公園の対岸。前述した無名橋の上から撮影されている。ヤスコが駆け降りるのは、中野区上高田5丁目にある階段。
無名橋は2009年の架け替えの際、バリアフリー化された。周辺道路の改修・補強工事も行われ、橋と道路の高さが変わったため、景観はかなり変化している。また、ヤスコが下りてくる印象的な階段も、手前に住宅が建ったこともあり、この位置からはほとんど見えなくなっている。この階段は、「覇悪怒組」のシリーズ前半では頻出のロケ地でもある。

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妙正寺川の対岸、ヒロシたちの後方にあるのが西落合公園。左のフェンスの奥は、西落合公園のテニスコート。

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冬休みの宿題を忘れているヒロシたちのため、ヤスコは五人分の宿題をやってきていた。
「ヤスコの尻に敷かれたくない」と、ヒロシは一度は受け取りを拒むものの、結局はヤスコの手から宿題を奪い、駆けていく。
無名橋での芝居を、西落合公園の前から撮影している。

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ヒロシたちが通う竹早小学校の全景。
設定上は“中野区竹早町の小学校”だが、実際は中野区の近隣にある新宿区の小学校。映像を見れば簡単に特定できるが、一応詳細は控えておく。

“宿題をやっていないにもかかわらず、ヒロシたちは堂々と、しかも嬉しそうに登校する”のが「覇悪怒組」の妙味。彼らは“できない子ども”ではなく、もともと“やればできる子ども”であり、加えて“学校が好き”とも設定されている。不思議コメディーシリーズにおいて、これはかなり異色の作風である。ヒロシたちのこの自己肯定感と現実世界に対するポジティブさは、“魔天郎に勝利して自立する”という形となって最終回で結実する。

この項、ACT3につづく。
(撮影:2017年5月&7月&12月&2018年3月)

「おもいっきり探偵団 覇悪怒組」のロケ地は、 ロケ地まち案内 主宰のモリリンさんと共同で検証・特定作業を行なっています。改めまして、お礼申し上げます。