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不思議コメディーと東京の風景

ロボット8ちゃん 第3話『僕は悪い子 怪ロボット』 ACT2

タケルとユメコは、バラバラマンと怪しい男が接触するのを目撃した。

ここからは後半パート。


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タケルは男を尾行し、彼が新品ロボットの販売を手がける大岩ロボット商会の主人・大岩だと突き止める。犯罪の匂いをかぎ取ったタケルは、少年パトロールのメンバーを招集する。

練馬区三原台、比丘尼(びくに)交差点での撮影。東映東京撮影所から歩いて数分の場所。


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メンバーのひとり、ヒロシ(演・実川秀和)は波止場で女の子を口説いていた。

「結婚を前提におつきあいを~」という口説き文句は浦沢脚本ならでは。“会話の途中で話し相手がいつの間にか消えている”という芝居も同様だが、この回はまだ演出がこなれていない。後期作品、たとえば「美少女仮面ポワトリン」あたりだと、毎回見事に決まる。

ロケ地は港区海岸3丁目。第1話のクライマックス の近く。画像は正確なカメラポジションを再現していないが、雰囲気を感じ取っていただきたい。画像の一番右のロードコーン付近が映像の海岸線に当たる。


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オサム(演・秋原充)は“ケンカに強くなる薬”の調合に失敗し、顔じゅう煤だらけにしてしまう。

断定はできないが、恐らく和光市下新倉の芝宮橋のたもと。荒川寄りの一画と思われる。前半パートで8ちゃんと大海が合流した場所 とほぼ同じ位置で、画像右奥の階段前あたり。映像の左側に画像の橋がある、という位置関係になる。残念ながら、今では大量のゴミが放置されている。


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最後に呼び出されたのは、ハンバーガーを食べていたフトシ(演・田中和則)。

フトシはこの回突然登場した謎のメンバー。レギュラーのコウジの代役だったのか、あるいは初期設定に存在したキャラクターなのかは不明。このシーンでは「ありがとう、ブスなお姉さん」というお礼の言葉が実にいい。

ここは練馬区東大泉にあったモスバーガー東大泉店。現在は美容室になっている。画像はその前で撮ったもので、道路を挟んで向かいにあるフルール大泉学園が映像にも映っている。


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バラバラマンと大岩が組み、春野ロボット修理店を潰そうとしている……と、推理するタケル。故障ロボットを直す大海のせいで新品のロボットが売れなくなったため、大岩は大海を恨んでいたのだ。

芝宮橋の和光側の橋脚部分。背後を流れるのは新河岸川で、上の映像で遠景に映っているのは笹目橋。現在は雑草が生い茂り、かなりのゴミが投棄されている。野良猫などもいて、足を踏み入れるには若干勇気が必要な場所である。


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大岩ロボット商会の天井裏に侵入するタケルたち。オフィスでは、バラバラマンと大岩が祝杯を上げていた。大岩は怪ロボットを使って8ちゃんの手形と足形を採取し、8ちゃんの腕の複製を造った。その腕で街のロボットを殴って壊した後で、バラバラマンがデマを広めたのだった。

斎藤晴彦と江幡高志という芸達者なふたりが缶ビールで乾杯する、という画が楽しい。

撮影が行われたのは、かつて比丘尼交差点にあった不二自動車工業の一室。この建物は「8ちゃん」放映後まもなく取り壊され、跡地にマンションのアルス石神井公園が建てられた。


タケルたちは大海や青井博士と相談し、対策を練る。そして、ある作戦を思いつく。


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バラバラマンと大岩は最後の行動に出る。8ちゃんの足の複製で街のロボットを踏み、壊そうというのだ。これで大海の店は潰れ、身元保証人を失った8ちゃんをバラバラにできる……それがバラバラマンたちの企みだった。怪ロボットはバラバラマンの逆鱗に触れて分解されてしまったため、大岩自身が計画を実行する。

昔の宇宙服のような銀のスーツにチューリップハット、抱えているのは唐草模様の風呂敷包み、というアンバランスな大岩のいでたちが、やたらと可笑しい。

ロケ地は前述の不二自動車工業の前。現在のハーレーダビッドソン練馬の店先。


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獲物のロボットを求めて大岩がやって来たのは、なぜか少々いかがわしい飲み屋街。

場所は北区赤羽、赤羽駅の近くにある路地。“ザ・昭和”といった趣きで、今も往時の雰囲気を残している。路地全体の様子がわかるよう、広めの画角の画像を掲載した。


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ひとりたたずむマイロディを見つける大岩。踏んづけてやろうと近づくが、逆に翻弄されてしまう。

ヴェールをまとったマイロディ(ご丁寧に口紅まで塗っている!)がエロ本自動販売機の前に立っている……というシチュエーションが、破天荒にして最高。銀ずくめの大岩が並ぶ画は、拍手したいくらいメチャクチャ(褒め言葉よ)である。

北区赤羽。大岩が足を踏み入れた路地の奥。映像に映っている看板のいくつかは現存しているが、廃業・閉店した店も多い模様。下の画像は映像に見える看板の位置に合わせて撮ってみた。実際に自販機があったのはもう少し手前、画像の左側で見切れているあたりと思われる。


マイロディに誘い出された大岩は、8ちゃんと少年パトロールによって“大岩ロボット商会”と刻まれた足形を装着させられる。

“こっそり足形を取り替える”というタケルたちの作戦は見事成功し、大岩の悪事が露呈する。


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翌朝。大岩ロボット商会に街の人々が押し寄せ、抗議する。大岩は慌てて店を飛び出し、逃げる。

比丘尼交差点の脇、目白通り沿い。遠景に映っているのは拡張前の関越自動車道で、貴重な映像史料である。


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大岩はバラバラマンに助けを求めるが、当然ながら拒否される。

第2話 でも使われた新河岸橋の上。板橋区側から北区側を望む。画像は橋全体がわかるものを掲載した。新河岸橋は近年架け替えられたが、アーチ橋の構造には変わりがない。


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8ちゃんの嫌疑は晴れ、春野ロボット修理店の危機も去った。街の人々に追われるバラバラマンと大岩を見て、8ちゃんとタケルたちは笑う。

新河岸橋の板橋区側のたもとでの撮影。上の映像で対岸の北区側に映っているのは、福山通運の独身寮。建て替えられて、今も同じ場所にある。下の映像の左奥に見えるのは、板橋蓮根台ダイヤモンドマンション。画像にも写っている。


【解題・その2】

マゾヒスティックな“ぶってぶってロボット”で有名な本エピソードだが、クライマックスの飲み屋街の破壊力も見逃せない。「エロ本自動販売機のそばに立つマイロディ」とは、恐らくシナリオには書かれていないはずで(書けないはずで)、現場判断であのような画になったと思われる。

撮り手のノリの良さや遊び心が感じられるこのカットは、1970年代までの同種の番組ではあり得ない描写でもある。いま振り返れば、これは80年代だからこそ可能だった表現ではないだろうか? 時代の勢いと当時の放送局の度量の広さ、そしてスタッフの自由な発想が生んだ名シーンと言える。


今回のバラバラマンは、前話とは異なり、完全な悪漢として描かれている。第1話で提示されたキャラクターに近く、そのことからも、第2話と第3話のプロット・シナリオの発注は同時に行われたと推測できる。第1話と第2話では若干希薄だった少年パトロール各人の個性も丁寧に描かれており、こちらが第2話でも十分成立したとも考えられる。もちろん、実際の放映順通り、“8ちゃんが信頼を得るまで”を描いた前話の方が、第2話にはよりふさわしいのだが。


A03比丘尼交差点

比丘尼交差点の今。左側のアルス石神井公園の位置に大岩ロボット商会がありました。


次回はシリーズ第7作「おもいっきり探偵団 覇悪怒組」の第1話『怪人魔天郎現わる!』を取り上げます。

(文中敬称略。撮影:2017年9月&10月&11月)


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